Kids & Juniorカートとは  

現役F1ドライバーの中で、最も成功しているドライバーと言われるM.シューマッハ。彼が4歳のときからカートに乗り始めたというのは有名な話です。彼以外にも幼少時からカートに親しんだレーシングドライバーをあげれば枚挙に暇がありません。もちろん、早くからカートを始めれば誰でもF1ドライバーになれるわけではありません。人と競争するスポーツである以上、持って生まれた才能について議論しないわけにはいかないのです。物事は多くの場合がそうでしょうが、才能+努力(経験)で初めて成功者になれるのです。才能というものはそう簡単に与えられませんので、経験だけでも一人でも多くの人に早くから与えてあげよう、そうすれば必ずその中から才能を発見できる。という趣旨がKidsカート、Juniorカートの原点だと思います。もちろんそのような英才教育が目的ではなく、スポーツを通じた人間教育とか、親子のコミュニケーションに重点をおく方々もたくさんいらっしゃいます。しかし、我が国でもやっと、子供に才能が発見されれば、周りがほおっておかないという環境になりつつありますので、それを拒否する理由はまったく見当たりません。
カートはもともとモータースポーツ先進地域であるヨーロッパで発達したもので、カート製造メーカーもヨーロッパに集中しています。これらのメーカーが製造している子供用カートはすべて60ccエンジン搭載の、年齢的には8歳位を対象としたものとなっています(なぜヨーロッパでは4、5歳から乗れるカートが製造されないのか疑問です)。さいわいにも我が国は世界有数の工業国ですから、カートの素材となる小排気量エンジンやタイヤ、高品質の金属加工部品が比較的簡単に手に入ります。それらを活用して4、5歳から乗れるカートを世界で初めて製品として量産したレオンというメーカーが誕生したのです。
当ホームページでは独断と偏見で、このレオン製のカートをKidsカート、60cc以上のエンジンを搭載したカートをJuniorカートと分類させていただいております。

Kidsカート

レオンK30完成車 組立てキットもあります レース用オプションパーツ装着後

レオンというメーカーの製品で、このサイズのカートを量産しているのはおそらく世界でただ1社でしょう(違ったらごめんなさい)。対象年齢は4歳〜12歳(身長100cm〜140cm)で、フレームは大小2サイズ(K30/K40)、エンジンは3タイプ(30、40、50cc)があり、子供の体格やキャリアに合わせてフレームとエンジンを組合わせることができます。発売開始から5年たち、その間レース用のオプションパーツが多数開発、販売されています。エンジンはすべて農工業用の国産汎用エンジンで、メンテナンスはほとんど必要ありませんし、クラッシュしてもフレームをパーツ単位で交換できるため、経済性はかなり良いといえます。
Kidsカートのレースは、レオン主催のシリーズ戦のほか、各サーキット単位でのシリーズが各地で活発に開催されています。レース出場に必要なライセンスは、各主催者が独自の方針で発行しています。

Juniorカート

60cc輸入カート ガリレオ製国産60ccカート ヤマハ100ccカート

Juniorカートと一口にいっても、JAFライセンスの種類、対象年齢、カートの種類により実際にはかなり細かな分類になっています。ただひとつ共通なことは、現状すべて遠心クラッチ付きエンジンを使用していることです。カートの構造は一般の大人用のものと基本的に同じで、パーツに関してもホイールやスプロケット等、大人用のカートと互換性のある部分がかなりあります。
またジュニアライセンスでも出場可能なSLレースやクラブマンレースが各サーキット毎にあり、大人と同じ規則で走ることもできますが、ここではそれらのレースをJuniorカートとは呼ばないことにします。(たしかに最近の12、3歳の子の体格は良くなりましたが、それでも大人と比べるとやはり絶対的な体力差があります。最低重量をクリアするために何十キロというウエイトを積んで同じレースに走らせても、ドライバー能力の正しい評価はできないと思うからです)
Juniorカートを年齢の低い方から見てみると、対象年齢6歳〜11歳のコマー60クラス(使用するエンジンがイタリアのコマー社製)、10歳〜13歳のFP-Jrカデットクラス(ヤマハKT100Jエンジン)、12歳〜15歳のFP-3クラス(ヤマハKT100SCエンジン)、12歳〜15歳のFP-Jrクラス(カーレル80Sエンジン)などがあり、細かなレース規則は大会毎に異なります。いずれにしてもまだ始まったばかりのJuniorカート、99年からは全日本ジュニア選手権が開催されることになりましたが、現実的な環境を考慮して、今後も規則はかなり流動的と考えたほうがよさそうです。

1998年に開催されたジュニアクラス一覧
クラス 対象年齢 JAFライセンス エンジン シャーシ タイヤ 最低重量
FP-Jr 12歳〜14歳 ジュニア国内A、ジュニア国際 100ccピストンポート
エンジン カーレル80S
KT100FP、PV95等
自由
JAF/FMK公認シャーシ
ドライ:SL86
ウエット:SL94
125Kg
FP-3 12歳〜14歳 ジュニア国内B、ジュニア国内A ヤマハKT100S 自由
JAF/FMK公認シャーシ
ドライ:SL86
ウエット:SL94
120Kg
FP-Jrカデット 10歳〜13歳 ジュニア国内B ヤマハKT100J 自由 ※1
JAF/FMK公認シャーシ
SL98 105Kg
コマー60 6歳〜11歳 ライセンス不要 コマーS60、K60 コマー専用シャーシ※2 ドライ:SLJ
ウエット:SL94
80Kg

※1 大人用の一般シャーシの中で、サイズが小さめのものを選びます。代表的なシャーシとしてヤマハジャックラビットがあります。
※2 ガリレオ、ビレル、ファースト、CRG、アルファ、テクノ、ラカマ、ゴールドなど多くのメーカーにコマー60用モデルがあります。

【参考】JAFカートライセンス発給規定 (JAF国内カート競技規則集1998より抜粋)

ジュニアB(10歳〜14歳) ジュニアA(12歳〜14歳) ジュニア国際(13歳〜14歳)
●講習会を受講し、合格した者
●カート準加盟/加盟/公認クラブから推薦を受けた者
  ●カート加盟/公認クラブから推薦を受け、JAFで承認された者
●ジュニアB所持者でカート加盟/公認クラブから推薦を受けた者
●ジュニアB所持者でライセンス取得後、申請前24カ月以内に格式制限付の競技会に4回以上出場。または格式準国内以上の競技会に2回以上出場。なお格式制限付と準国内以上を組合せる場合は合計で3回以上
  ●ジュニアA取得後、申請前24カ月以内に格式準国内の競技会に5回以上出場。または格式国内の競技会に3回以上出場。なお格式準国内と国内を組合せる場合は合計で4回以上
●ジュニアAライセンス所持者で公認カートクラブの代表者から推薦を受け、JAFで承認された者
   
カート国内B(15歳〜) カート国内A(15歳〜) カート国際C(15歳〜)
●ジュニアB所持者で15歳に達した者
●講習会を受講し、合格した者
●カート準加盟/加盟/公認クラブから推薦を受けた者
  ●ジュニアA所持者で15歳に達した者
●カート加盟/公認クラブから推薦を受け、JAFで承認された者
●カート国内B所持者でカート加盟/公認クラブから推薦を受けた者
●カート国内B所持者でライセンス取得後、申請前24カ月以内に格式制限付の競技会に4回以上出場。または格式準国内以上の競技会に2回以上出場。なお格式制限付と準国内以上を組合せる場合は合計で3回以上
  ●ジュニア国際所持者で15歳に達した者
●カート国内A取得後、申請前24カ月以内に格式準国内の競技会に5回以上出場。または格式国内の競技会に3回以上出場。なお格式準国内と国内を組合せる場合は合計で4回以上
●カート国内A所持者で公認カートクラブの代表者から推薦を受け、JAFで承認された者
       
        カート国際B
        ●カート国際C取得後、申請前12ヵ月
以内に全日本選手権もしくは国際レースにおいて、上位5位以内に少なくとも5回入賞
●カート国際C所持者で公認カートクラブ代表者の推薦を受け、JAFで承認された者
       
        カート国際A
        ●カート国際B所持者で、申請前12ヵ月以内に(1)を必ず含み、次の条件の中から、少なくとも3つの結果成績を有する者
(1)FMK/FIA国際選手権、FMK/FIAトロフィーあるいはFMK/FIAカップの決勝レースで完走
(2)全日本選手権で上位3位以内に入賞
(3)1994年以降のチャレンジ・シェル・アジアゾーンの決勝で、または1993年以降のジャパンGPの決勝で完走
●カート国際Aライセンスに関するドライバーの免除規定で認められた者